2022年06月20日

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中庸 1

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(仲尼曰)                              
           
          
            中

(仲尼〜孔子の言葉)(とき)(ちゅう)す。

<管 見>

中庸・章句の冒頭(一章)は、

➀天の(めい)()れを(せい)()い、

 (天が人に授けたものを性といい)

➁性に(したが)う之を(みち)と謂い、

 (その生まれつきもっている性質が,

  自然に従うことを、これを人の道

  といい)

B道を(おさ)むる之を(おし)と謂う。

 (その人の道を修めること、これを教えという)

これは、「中庸」の全体を貫く思想であり、言い換えれば、

天には、一つの考えがあり、「目的」がある、という。

➀その目的から命令を出して、()()()

と人間に与えられたもの、それが人間の「(さが)」であり、

➁その性(人情)に従うことが人としての「道」であり、

Bその道を修めることが真の人になるための、

 「教育」なのだ。

としている。


さらに、

➀「天命」とは「天理」()である。

その「天理」が人に伝われば、人の「性」という。

同様に、植物に伝われば、植物の「性」といい、

動物に伝われば動物の「性」という。

「天理」と「人性」とは同一のものであって、

「人性」()と「万物の性」は根源を同じくする、

と言い切っている。

以下➁・Bは略し、今回の至言に戻して記す。


真の「中庸」とは、時期と場合に応じて

柔軟に対応することであり、機宜(きぎ)()に中庸を

とることなのである。

つまり、常に一定とかどんな場合にでも,

不動であるということは無い、ということだ。

ある意味においては、高低の中とか強弱の中

なども「中庸」といえるが、だからといって

善悪の中間をとるのは見当違いも甚だしく、

()に良し悪しや程度の差は無い。

また、悪()も然りである。

従って、善悪の中間である(白黒の混濁した灰色)は無く、

「中庸」とは全く関連しない。

ただ、本来は上記の如く、「性」と「善悪」とは

無関係だったが、何時か(後年になって)諦観(ていかん)に通

じる否定的文脈(悪い意として)に用いられる場合も、

例外として用いられることもある。 

そういえば、若い頃のサラリーマンになり立ての頃の

職種別の呼称に、ホワイトカラー()と、ブーカラー()

そして技能職をその中間色であるグレーカラー(※)と呼んでいた。

但し、これなどは単なる着衣の色などで,

職種を示す便宜上の呼称にすぎない。


このように、何でもかんでも中間に存在するから

といって、「中庸」とは言わないのだ。

真の「中庸」(偏らない・調和・整合…)

「時に中する」もので、時と場合によっては動くものだ、

ともいう。 

ところで、知者も愚者も「中庸」ではあり得ない、

と説いている。

世間でいう「知者」とは、

*出過ぎ者のことで、せずとも良いことをやり、

*考えなくともよいことを、考えてしまう、

所謂、やり過ぎてしまう者のことである。

⇒「過ぎたるは及ばざるが如し」・「功を弄して拙と成る

()」。

また、「愚者」とは、

*全て、やり足りない、

*もう少し考えてもよい時に、考えない、

所謂、及ばない者のことである。

⇒「竜頭蛇尾」・「仏作って魂入れず」である。

つまり、過不足何れも「中庸」では無い、のだ。


そこで浅見ではあるけれども、「中庸」をまとめてみると、

*「人の(さが)」とは、天が与えたもの。

*「人の道」とは、「性」に従って歩むこと。

*「教育」とは、「人の道」を修めること。

その上で、人は胸中に「核」()を確り持った上で、

偏った前提などを持たずに無心()な状態で対処すべきだ、

とすることなのであろう。


さらに、同じ一章に「中和(ちゅうわ)(いた)して天地(くらい)し、

万物(ばんぶつ)(いく)す」の言葉がある。

これは、中和の道を実現すれば、天地貴賤の位も正しくなり、

万物はみな正常に発育を遂げるものである、している。

この項での、

*「中」とは、ほど良いこと、喜怒哀楽の情の「中庸」

  を得たもの。⇒「体」(原理)

*「和」とは、事を行っていく場合、和やかにやっていくこと。

  ⇒「用」(働き)

即ち、正しい事物()・事象()を拠り所とする

根本の法則に基づいて、物事に備わっている機能()や、

その及ぼす作用そのものの本来に沿って発揮させる

ことができれば、みな正常に発育するのだ、ということである。


〈用語注〉:

()()れ:この様に在りなさい。

天理:人為でない天の正しい道理。万物を支配している道理。

人性:人が生まれつき持っている自然な性質。

機宜(きぎ):それをする(行う)のによい機会。

諦観(ていかん):他の意もあるが、この場合はあきらめること。

ホワイトカラー:技術者・事務員・販売員・営業職。

ブルーカラー:生産現場で働く労働者。

グレーカラー:技術職(技能)に従事する労働者。

功を弄して拙と成る:上手くやろうとして逆に失敗してしまうこと。

核:物事の中心・急所・本質。

無心:公平・中立。

事物:事柄や物。

事象:現実の出来事。

機能:そのものが本来備えている働き。 


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